スタッフの日記

注意!「Amazonセキュリティ警告:サインインが検出されました」 というフィッシング詐欺メールの見分け方【迷惑メール】

2020年5月20日(staff)
はじめに
 最近、Amazonの注意喚起メールを装ったフィッシング詐欺メールが届きました。
 本家Amazonがセキュリティ対策として同様のメールを配信しており、文面も一瞬見ただけでは信じて誘導されてしまいそうでした。騙されない為に、見分け方を紹介します。
 
■見分け方■
 以下、
  1が手っ取り早く確実な確認方法です。
  2から5は、偽装できてしまう情報もあるので全部を確認してから判断します。
  ご参考まで。
  
 なお、本物例)、偽物例)は自分のところに届いたメールから抜き出した情報です。
  
1.Amazonのアカウントサービスをチェック
  届いた怪しいメールはとりあえず放置します。
  Amazonのアカウントサービスで、Amazonが送信したメールを確認する事が出来ます。
   
  [操作]
  ・Amazonにログイン
  ・[画面右上]-[アカウント&リスト]-[アカウントサービス]と操作
  ・アカウントサービス画面の中に、「Eメールとメッセージ」枠欄があります。
   その中の「メッセージセンター」をクリック
  ・[アカウントサービス>メッセージセンター]画面でメールに該当するメッセージがあるか確認
     

メッセージセンター画像

メッセージセンター画像


     
 ここで該当メールが無ければ、フィッシング詐欺メールです。
 なお本当に送られてきたメールで、しかも覚えのないサインイン履歴であったなら、きちんと対応しましょう。
  
  
2.差出人メールアドレス(ヘッダー情報:From)
  ぱっと見はAmazonですが、よく見ると違います。
  同じでも、ここは簡単に偽装できてしまうので、これだけで判断するのは危険。

      偽物例)   Amazon.co.jp<helpdesc1801@lojasapatos.com.br>
      本物例)   Amazon<account-update@amazon.com>
     

 
3.経由したメールサーバー (ヘッダー情報:Received)
 経由したメールサーバーで、メール配送経路を把握する事が出来ます。メール中継サーバ(MTA)が複数あれば
その数だけReceived情報があります。 配送経路は下にあるReceivedほど古く、一番下にあるReceivedが差出人側のメールサーバーが付けた情報になります。 ここでFromのアドレスがAmazonのドメイン名でなければ怪しいと判断。ドメイン表示が無い場合なら、そのIPアドレスをネットで検索しましょう。  この例では、偽物は日本のどこかから発信されたようです。
  以下、Receivedだけ抜粋。
     
      偽物例)
   
Received 詐欺メール例

Received 詐欺メール例

  
     
      本物例)
     
Received 本物メール例

Received 本物メール例


     

4.送信ドメイン認証の署名確認 (ヘッダー情報:DKIM-Signature)
 AmazonぐらいになるとDKIM(DomainKeys Identified Mail)による送信者認証のための電子署名を付けています。これが無ければ、怪しいと判断。

      偽物例)無し
     
     
      本物例)
     
送信ドメイン認証の署名確認 (DKIM-Signature)

送信ドメイン認証の署名確認 (DKIM-Signature)


     
5.本文
 まず偽物は、宛名表示がありません。本物はアカウント情報を把握している為、○○様とあります。但し、アカウント情報が漏洩していれば、偽装は容易。後は全体的に文章に違和感があります。句読点など、何となくおかしい。
    
  
      偽物例)
  
詐欺メール本文

詐欺メール本文

   

     
      本物例)
        
 
本物メール本文

本物メール本文

   
 
 
おわりに
 年々フィッシング詐欺メールが巧妙になってきていますね。標的型攻撃メールも見破る事が難しくなってきています。重要なメールには電子署名が必須ですね。
 
 自分は信頼できるメールであっても原則としてメール本文のリンク、ボタンは踏まない事にしています。そもそも、普段からメール本文はHTML表示しません(Webビーコン対策)。
 
 なのですが・・・・
 こんな事を書いている自分が、メールのやり取りの中でリンク先を張り付けたり、平気でファイルを添付してしまう。相手にはソーシャルエンジニアリングに注意しましょうといいながら、自分のメールは大丈夫だからと説明してしまう。こういうところは正さないといけません。
 
 在宅ワークの流れがあります。これからどんどん広がるでしょう。メールは電子署名は必須になるのでしょうか。今後もメールに限らず情報の伝達にはこうしたリスクが付きまといます。システムで防ぐ事は限られるので結局最後は気を付けましょう、という事になります。難しいなあ。

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