労組会計

現金での出資を正味財産に反映させたい、借入金とその返済を予算化したいなど

2018年9月1日(平石)

 先だって、あるユーザから「現金での出資を正味財産に反映させたい」とのご質問がありました。

 また、かなり古い話ですが、別のユーザから「借入金とその返済を予算化したい」とのご質問がありました。

 これらは、いずれも「見返し勘定」という考え方で、対処できるのですが、すぐ忘れてしまうのでここに書いておきます。

 取引というものは、通常、2つの側面を持っています。これを「借方」と「貸方」という言葉で表現します。私見ですが、見返し勘定とは、ある取引は4つの側面を持っていると考えるのです。

 

 たとえば、「現金での出資」は、「現金が減る」という側面と、「出資金が増える」という側面があります。通常の仕訳では、これを、借方に出資金、貸方に現金とします。そして、正味財産は、相殺されて増減無しです。

 この「取引」に、あと2つの側面があります。その1つは「正味財産に反映させたい」という気持ちです。もう1つは「現金を支出した」という気持ちです。この2つは、実際に何かが動いたということではなく「気持ち」なのですが、後々まで残したいので、勘定科目として建てます。

 具体的に考えてみましょう。

 まず、「現金」はCcu会計/Web会計では、「科目コード=1101」として存在します。

 次に、「出資金」は、資産(権利が自分にある)で、固定的(すぐ返ってくるわけでない)なので、たとえば「1501」としましょう。

 「正味財産に反映させたい」は、Ccu会計/Web会計では、「科目コード=3000 資産見返し剰余金」があるので、その補助科目として定義することにします(独立の科目としても可)。

 「現金を支出した」は、支出なので、5000台で定義します。たとえば、「5501」で科目を定義し、補助科目を用いることにします。

 伝票は、下図の通り。

 なお、出資をやめて、出資金が返ってきたときのことを考慮して、「出資返戻収入」というような収入科目を設けることもできます。

 

 「借入金とその返済を予算化したい」は、「借入金」は資産でなく、負債であるところが異なりますが、ほぼ同様に対処できます。

 Ccu会計/Web会計では、負債科目である借入金についての予算は立てられませんが、「借入金収入」、「借入金返済」をそれぞれ収入科目、支出科目とすることで、予算化できるようになります。

 借入金の借り入れ、一部返済は、それぞれ、下図のようになります。

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MS-AccessからODBC経由でFirebirdのテーブルにアクセスは大変

2017年9月3日(平石)

 あるユーザーのシステムで、Ccu労組会計のデータをMS-Accessからアクセスして処理することになりました。それで、ODBC経由で接続することにしたのですが、…私の覚えを兼ねて、ここに書いておきます。

 

1.ODBCって、マルチバイト文字は正しく処理できない!

1.1 DBファイル、クライアントdllへのパスにマルチバイト文字があると接続できない

  

  まず、上図のようにしたら、接続時にエラーとなってしまいました。各パスを確認したところ、後ろの方が切れてしまっている。どうも「会計」とあるのがいけないらしい。「会計」は4バイトだけど2文字なので2バイトと判断して、差額の2バイトはカットしてしまうものと思われる。

  これは、英数字と空白だけのフォルダを作って、そこにコピーして事無きを得ました。

 

1.2 テーブルの中身もマルチバイト文字があると…

  これは、私(平石)ではなく、一緒に仕事をしている組合員が見つけた現象です。

  下図は、RKA23というテーブルの内容を、フリーソフトを使って見たものです。

  

 ところが、同じものをMS-Accessで見ると、データ内容に余計な文字が付加されている。

  (吹き出しは記述者=平石が付けたもの)

  どうも、Shift-JISでのバイト数が項目長と一致するときに、この現象が起きるらしい(このときは、項目長を超えるデータができてしまうかのように見えますが、MS-Accessで見るときの項目長はバイト数ではなくて文字数なので、これらのケースでは、項目長を超えていません)。

  データのShift-JISでのバイト数を求める関数を作り、そのバイト数が項目長を超えている分はカットするようにして、対処できました。

 

2.DAO.TableDef.Connectを書き換えるとReadOnlyになってしまう

  実は、上記1.1に書いた、「DBファイル、クライアントdllへのパス」については、DAO.TableDef.Connectに、その情報があるので、これを書き換えて対処できるのではないかとやってみたのです。

  読むだけなら、うまく行きました。パスに「会計」などのマルチバイト文字があってもちゃんと読めます(ODBCの設定ではマルチバイト文字の無いパスを指定して、あとから書き換えます)。

  ところが、内容を更新しようとすると、ReadOnlyである旨のメッセージが出てダメでした。

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2014年1月28日(吉原)

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